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平成 25 年度(2013 年度)事例 Ⅱ 解答解説
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第 1 問(配点 20 点)
設問文
副社長着任以前の B 社は、売上拡大は見込めなかったものの、小規模企業ながら存続できた。その理由を 80 字以内で述べよ.
回答例(76 字)
独自配合の柔らかい食感が評価され、贈答・取り寄せと受贈者の再注文が需要を支えた。機械化で生産効率を高めつつ代々の味を維持し、既存顧客の離反を防いだため。
解説
この問題の着眼点
問われているのは、 副社長着任以前のB社が、小規模でも存続できた理由 です。独自の品質を列挙するだけでなく、それが誰の購入をどう支えたかを80字で説明します。
与件文から商品への評価と顧客のつながりを読む
与件文のどこを見るか
- 第1段落: 他社にはない原材料配合により食感が柔らかく、 贈答されたのをきっかけに味わいが気に入り、自ら取り寄せる顧客も多い とあります。独自の品質が評価され、贈答先も購入者へ変わっています。
- 第3段落: 機械化後も味わいがほとんど変わらず、 顧客離れは発生しなかった とあります。効率化を進めても、従来の顧客が好む味を守っています。
第1段落の 「特に」 以降は、主力のさつまあげの食感と、贈答・取り寄せの需要を説明しています。強みと顧客行動を一続きに読む箇所です。
味を守ることが、買い続ける理由になる
独自の食感と変わらない味が、既存客を支える
B社の柔らかい食感は、独自の配合による違いです。機械化してもその味わいを保ったため、いつもの味を求める顧客が離れずに済みました。 生産を効率化しながら、選ばれる品質を維持する ことが存続を支えています。
品揃えが変わらないことには成長上の限界がありましたが、今回の問いは存続できた理由です。新しい味が少ないという課題と、既存商品が評価される強みを分けて考えます。
贈答先が、次の取り寄せ客になる
贈答品を受け取った人は、B社を知らなくても実際に味わえます。そこで気に入り、自ら注文すれば、贈り主から受贈者へ顧客のつながりが広がります。 贈答による試食機会→味への満足→自分で取り寄せる購入 という流れです。
冷蔵で7日間保存できることも、遠方へ届ける条件になります。贈答・取り寄せはさつまあげ売上の2割を占め、地域の店頭需要に加えて売上を支えています。組織的なCRM制度の導入を想定するのでなく、商品満足と購入の連鎖を読み取ります。
商品の強みと存続理由を80字で答案化する
答案の骨格は、次の論点を設問の順に整理することです。
独自配合による柔らかい食感が評価され、贈答・取り寄せや受贈者の再注文が継続需要を支えました。加えて、設備の機械化で効率を高めても代々の味を変えず、顧客離れを防いだ点が重要です。需要の維持と効率的な供給を組み合わせ、売上拡大が難しくても存続できた理由として答案化します。
公的資料から持ち帰る知識と類題
独立行政法人中小企業基盤整備機構のJ-Net21にある「CRMの導入についてその進め方と注意点などを教えてください。」は、顧客情報を目的別に整備・分析し、個別対応、関係深化、次の改善へ循環させる方法について示しています。本問では、「顧客情報を目的別に抽出し、個別接触・対応・改善へ循環させる」を2013年度事例IIの与件事実と設問要求へ当てはめます。また、「インターネット上で口コミを上手に利用する方法を教えてください。」は、顧客体験をオンライン上の口コミ・紹介へつなげ、信頼と新規接点を広げる方法を補う資料として併記します。
| 公的資料の判断軸 | この設問への当てはめ | 答案上の注意 |
|---|---|---|
| 顧客情報を目的別に抽出し、個別接触・対応・改善へ循環させる | 「独自配合の柔らかい食感が評価され、贈答・取り寄せと受贈者の再注文が需要を支えた。」を、設問に対応する与件根拠から導く | 公的資料の一般論を答案へ写さず、2013年度のB社固有の事実を主根拠にする |
類題は、2019年度事例II第2問 です。
共通点 は、顧客情報と接点を再購買・紹介へつなぐ点です。
相違点 は、本問が「独自配合の柔らかい食感が評価され、贈答・取り寄せと受贈者の再注文が需要を支えた。」を扱うのに対し、類題は既存顧客への個別提案を中心に問う点です。
出典:中小企業基盤整備機構 J-Net21「CRMの導入についてその進め方と注意点などを教えてください。」(顧客情報を目的別に整備・分析し、個別対応、関係深化、次の改善へ循環させる方法) / 中小企業基盤整備機構 J-Net21「インターネット上で口コミを上手に利用する方法を教えてください。」(顧客体験をオンライン上の口コミ・紹介へつなげ、信頼と新規接点を広げる方法)
公的資料と類題は理解を補助するものであり、当該年度の公式解答や採点基準ではありません。
第 2 問(配点 20 点)
設問文
B 社のさつまあげ新商品開発において農商工の連携が実現した要因の一つとして、副社長が農家に対し地域ブランドの確立につながるパッケージ・デザインの工夫を提案したことがある。地域ブランドの価値を高め、かつ原材料である農産物の質の高さを訴求するため、パッケージはどのように工夫すべきか、80 字以内で述べよ。ただし、パッケージは筒状のビニール素材で、小判型のさつまあげを 12 枚程度重ねて包装するものであり、形状変更はできないが、ビニール素材表面のデザインは柔軟に変更でき、シール貼付も容易である.
回答例(80 字)
X市産の旬素材を示す統一ロゴと季節感ある図柄を用い、生産農家名、顔写真、収穫時期、栽培のこだわりを表示する。地域性と旬の品質を可視化し、農産物への信頼を高める。
解説
この問題の着眼点
問われているのは、 地域ブランドの価値と原材料の品質を伝えるパッケージの工夫 です。表示する内容と見せ方を、二つの目的へ対応させて80字で示します。
与件文から包装で伝える価値を読む
与件文のどこを見るか
- 第3段落: 顧客が地域の旬を感じるような食材 とあります。珍しさよりも、地元の季節を味わうことが商品の方向です。
- 第4段落: 旬の食材を毎月取り入れたさつまあげ、 地域ブランドの確立に貢献すること とあります。旬の商品と農産物の地域ブランドを結びつけます。
- 第1段落: 農産物の地域ブランドの確立に力を入れはじめている とあります。市の取り組みと連携できる背景があります。
第4段落の 「また」 以降では、B社だけでなく農家の販売も拡大しています。包装はさつまあげを売るだけでなく、使われた農産物の良さを知ってもらう接点にもなります。
地域の名前と、品質に納得できる情報を組み合わせる
同じ地域の商品だと分かる表現をそろえる
X市産の旬素材を示すロゴや共通のデザインを使えば、月ごとに具材が変わっても、同じ地域のシリーズだと認識できます。筍や新ゴボウなどの図柄、収穫時期を添え、 X市のどの季節を味わう商品か が伝わる見せ方にします。
統一感は地域を覚えてもらう役割、季節感は今この商品を選ぶ理由を伝える役割です。「おしゃれにする」だけでなく、何を認識してほしいかを決めます。
生産者と作り方を、原材料への信頼につなげる
生産農家の名前や顔写真、栽培のこだわりを載せると、誰がどのように育てた食材かが見えます。旬や産地の表示と合わせ、 地域性を示す共通表現+品質を裏付ける生産情報 にします。
農家の了承を得て、実際に確認した情報を使うことが前提です。農家の思いが伝わり、さつまあげを通じて農産物にも関心を持ってもらえれば、連携先の地域ブランドづくりにもつながります。
二つの訴求目的を80字で答案化する
答案の骨格は、 地域・旬の統一ロゴや図柄+生産者・収穫時期・栽培情報→地域ブランドと原材料への信頼 です。表示項目を並べた後、何を伝える工夫かを短く結びます。
80字では、地域性と品質の両方に対応する具体例を残します。パッケージの形状や販売チャネルを詳しく考えるより、設問が指定した二つの価値の見える化に集中しましょう。
公的資料から持ち帰る知識と類題
独立行政法人中小企業基盤整備機構のJ-Net21にある「店頭で目立つパッケージにするためのポイントについて教えてください。」は、デザイン、名称、表示、物語で商品の地域性・品質・違いを店頭で伝える方法について示しています。本問では、「顧客ニーズと自社資源を結び、具体的な価値と顧客行動へ落とす」を2013年度事例IIの与件事実と設問要求へ当てはめます。
| 公的資料の判断軸 | この設問への当てはめ | 答案上の注意 |
|---|---|---|
| 顧客ニーズと自社資源を結び、具体的な価値と顧客行動へ落とす | 「X市産の旬素材を示す統一ロゴと季節感ある図柄を用い、生産農家名、顔写真、収穫時期、栽培のこだわりを表示する。」を、設問に対応する与件根拠から導く | 公的資料の一般論を答案へ写さず、2013年度のB社固有の事実を主根拠にする |
類題は、2024年度事例II第2問 です。
共通点 は、顧客ニーズと自社資源から提供内容を具体化する点です。
相違点 は、本問が「X市産の旬素材を示す統一ロゴと季節感ある図柄を用い、生産農家名、顔写真、収穫時期、栽培のこだわりを表示する。」を扱うのに対し、類題は新商品・サービスの開発助言を中心に問う点です。
出典:中小企業基盤整備機構 J-Net21「店頭で目立つパッケージにするためのポイントについて教えてください。」(デザイン、名称、表示、物語で商品の地域性・品質・違いを店頭で伝える方法)
公的資料と類題は理解を補助するものであり、当該年度の公式解答や採点基準ではありません。
第 3 問(配点 30 点)
設問文
次の表は、取引先に対して Y スーパーが無償公開した POS データを集計したもので、データは B 社によるイベント開催および POP 掲出を行った年の 8 月のデータと、その前年同月のデータである。表中の水産練物には、かまぼこ、さつまあげを含む揚げ物、はんぺん、ちくわが含まれる。なお、当年 8 月の販促活動は B 社によるイベント開催と POP 掲出のみで、前年 8 月には特に販促活動は実施されず、その他の環境変化もなかった。このデータを踏まえ、以下の設問に答えよ.
Y スーパーの全店舗実績
| 1 店 1 日平均の客数(人) | 客単価(円) | |
|---|---|---|
| 当年 8 月 (イベント開催・POP 掲出) | 2,510 | 2,490 |
| 前年 8 月 | 2,540 | 2,460 |
1 店 1 週平均の販売実績(単位:円)
| 水産練物全体 | かまぼこ全体 | |
|---|---|---|
| 当年 8 月 (イベント開催・POP 掲出) | 535,000 | 190,000 |
| 前年 8 月 | 500,000 | 170,000 |
1 店 1 週平均のかまぼこメーカー別の販売実績(単位:円)
| B 社 | 競合 Z 社 | プライベートブランド | |
|---|---|---|---|
| 当年 8 月 (イベント開催・POP 掲出) | 49,400 | 96,900 | 43,700 |
| 前年 8 月 | 34,850 | 96,050 | 39,100 |
設問 1
かまぼこに関するイベント開催および POP 掲出が当年 8 月の B 社販売実績に与えた影響は、かまぼこカテゴリーの競争構造の変化を踏まえ、例えば B 社の販売額が前年 8 月の 34,850 円から当年 8 月に 49,400 円へ増加(約 41.6%増)した点など、具体的数値を根拠に評価できると考えられる。100 字以内で述べよ.
設問 2
Y スーパーの水産練物担当バイヤーの立場からは、イベント開催と POP 掲出により、かまぼこ全体の販売が 170,000 円から 190,000 円に増加した点など、具体的な数値から効果を評価できる。100 字以内で述べよ.
回答例(99,99 字)
【設問1】B社売上は約42%増で、かまぼこ全体の約12%増を上回り、カテゴリー内シェアも20.5%から26%へ拡大した。Z社のシェアは56.5%から51%へ低下しており、B社の競争地位が改善したと評価できる。 【設問2】水産練物売上は50万円から53.5万円へ7%増え、かまぼこも17万円から19万円へ約12%増えた。その他練物も33万円から34.5万円へ増加しており、施策は店舗全体の売上増加に貢献したと評価できる。
解説
この問題の着眼点
第3問は、同じ販促を B社の競争上の成果と、Yスーパーの売場全体の成果 に分けて評価します。設問1・2とも、数値とその意味を100字で示します。
与件文で施策を、POS表で結果を確認する
与件文のどこを見るか
- 第6段落: 社長が手作りかまぼこ講座、副社長が飾りかまぼこ講座の講師、 参加者の声、飾りかまぼこの作り方を掲載したPOP とあります。体験で分かった価値を、店頭の購買へつなぐ施策です。
- 第5段落: かまぼこの既存販路であるスーパーマーケットでの販売拡大 とあります。この販促で目指す取引先での成果が分かります。
第6段落の 「そして」 以降で、教室の体験が全店舗のPOPへ広がります。魚を食べる価値や飾り方の提案を、売場で商品を選ぶ理由へ変える流れです。
数値の直接根拠は「第3問 POSデータ」です。当年8月と前年同月を比較し、問題の条件では他の販促や環境変化はありません。この条件のもとで、イベント・POPの効果を判断します。
比較する範囲を変えると、評価の言葉も変わる
| 評価する立場 | 見る数値 | 説明する成果 |
|---|---|---|
| B社 | B社約42%増、シェア20.5%→26.0% | カテゴリーの伸び以上に売れ、競争上の地位が向上 |
| 水産練物担当バイヤー | 水産練物7%増、かまぼこ約12%増 | 自社ブランドだけの入替えでなく、売場全体の売上が拡大 |
B社の売上だけなら、他社商品から移っただけの可能性もあります。カテゴリー全体も伸びていれば、スーパーにとっても取り組む意味を説明できます。一方で、Z社は売上が微増していてもシェアが下がっており、 売上金額の変化と、全体に占める比率の変化 は分けて読みます。
二つの立場の販促効果を答案化する
答案の骨格は、次の論点を設問の要求に沿って組み立てることです。
設問1はB社の売上増加率とカテゴリー内シェアの拡大をZ社のシェア低下と比較し、相対的な競争地位の改善として評価する。設問2は水産練物全体、かまぼこ、その他練物の売上を施策前後で比較する。売上増加からカテゴリー活性化を評価できるが、買上点数と客単価のどちらが増加したかは、この集計だけでは断定しない。数値は設問のPOS集計表を参照します。
公的資料から持ち帰る知識と類題
独立行政法人中小企業基盤整備機構のJ-Net21にある「第1ステップ:市場の状況を分析する」は、売上・市場規模・シェア・顧客反応等を数値で比較し、販促効果と競争構造を評価する方法について示しています。本問では、「売上・購買データを比較可能な区分へ分け、顧客・売場施策の判断に使う」を2013年度事例IIの与件事実と設問要求へ当てはめます。また、「客単価を向上させるにはどのような工夫をすればよいか教えてください。」は、客単価を買上点数と商品単価に分け、品揃え・関連提案・接客で高める方法を補う資料として併記します。
| 公的資料の判断軸 | この設問への当てはめ | 答案上の注意 |
|---|---|---|
| 売上・購買データを比較可能な区分へ分け、顧客・売場施策の判断に使う | 「B社の売上増加率とシェアを競合と比較し、相対的な地位を評価する。 スーパーの立場では練物全体と内訳の売上を比べ、集計だけで買上点数・単価を断定しない。」を、設問に対応する与件根拠から導く | 公的資料の一般論を答案へ写さず、2013年度のB社固有の事実を主根拠にする |
類題は、2019年度事例II第2問 です。
共通点 は、顧客データを区分し重要顧客と次の行動を決める点です。
相違点 は、本問が「B社の売上増加率とシェアを競合と比較し、相対的な地位を評価する。 スーパーの立場では練物全体と内訳の売上を比べ、集計だけで買上点数・単価を断定しない。」を扱うのに対し、類題は顧客別の個別提案へデータを使う点です。
出典:中小企業基盤整備機構 J-Net21「第1ステップ:市場の状況を分析する」(売上・市場規模・シェア・顧客反応等を数値で比較し、販促効果と競争構造を評価する方法) / 中小企業基盤整備機構 J-Net21「客単価を向上させるにはどのような工夫をすればよいか教えてください。」(客単価を買上点数と商品単価に分け、品揃え・関連提案・接客で高める方法)
公的資料と類題は理解を補助するものであり、当該年度の公式解答や採点基準ではありません。
第 4 問(配点 30 点)
設問 1
B 社が計画する水産練物のインターネット販売開始により、店頭販売比率が低下し、FAX・インターネットによる通信販売比率が上昇することが予想される。この際、物流コストや在庫管理、受注処理の効率化等、通信販売特有の利益確保上の注意点を 100 字以内で述べよ.
設問 2
副社長は X 市地域外の消費者をターゲットに、オフライン施策でインターネット販売の売上拡大を狙っている。具体的には、SNS やオンライン広告と連動したリアルイベントの開催、口コミ促進キャンペーンなどが有効と考えられる。80 字以内で助言内容を述べよ.
回答例(98,74 字)
【設問1】小口の冷蔵配送、梱包・受注処理や廃棄の費用を含め、注文別の採算を確認する。送料や最低注文額、セット販売で追加費用を回収し、需要予測と在庫管理で短い賞味期限によるロスを抑え、売上増を利益につなげる。 【設問2】X市への観光客向けに観光農園や物産展で試食販売し、味の良さを体験してもらう。QRコード付きチラシを渡し、自社ECサイトへ誘導して帰宅後の購入を促す。
解説
この問題の着眼点
第4問は、 通販比率が増える際の利益確保と、オフラインからECへ顧客を導く施策 を問います。設問1は100字で採算、設問2は80字で地域外消費者の注文を増やす導線を示します。
与件文から通販の強みと追加課題を読む
与件文のどこを見るか
- 第1段落: 冷蔵で7日間の保存が可能、 贈答品や遠方からの取り寄せの需要も大きく とあります。通販で活かせる需要と、品質を保って届ける制約があります。
- 第7段落: 販売サイトを構築すること自体は簡単、 どのように受注を増やすのかが難題 とあります。サイトの構築と顧客獲得は別の課題です。
第7段落の 「が」 は、サイトを作れることと注文を増やせることの違いを示します。ECはまだ構想段階であり、販売開始後を想定した助言です。
注文を増やす仕組みと、利益が残る仕組みをそろえる
通販では小口の冷蔵配送、梱包、受注処理が必要です。保存期間が限られるため、製造・在庫・発送の連携も重要になります。まとめ買いや詰合せを提案し、1件あたりの売上と作業・配送負担を見合うものにする方向です。
一方、地域外の消費者には観光農園や物産展で試食してもらい、自宅から注文できる案内を渡す方法があります。 現地で味を知る→帰宅後の購入先が分かる→ECで取り寄せる 流れです。贈答を受けた人が自ら取り寄せる既存の行動を、体験と案内によって広げます。
採算と顧客誘導を分けて答案化する
答案の骨格は、次の論点を設問の要求に沿って組み立てることです。
第1文に観光客との接点と試食体験、第2文にサイトへの誘導と帰宅後の購入を置く。施策の内容は維持し、オフラインからネット注文までを読み取りやすくする。
公的資料から持ち帰る知識と類題
独立行政法人中小企業基盤整備機構のJ-Net21にある「ネット通販で消費者と直接つながる」は、ECの特徴ある品揃えと、商品管理・梱包・発送等のバックヤードを整える実務視点について示しています。本問では、「デジタル接点やデータを顧客価値と次の購買行動へ接続する」を2013年度事例IIの与件事実と設問要求へ当てはめます。また、経営ハンドブック「小売業の生産性向上」は、実店舗の体験とEC・顧客データを結び、双方向接点と提案精度を高める小売DXを補う資料として併記します。
| 公的資料の判断軸 | この設問への当てはめ | 答案上の注意 |
|---|---|---|
| デジタル接点やデータを顧客価値と次の購買行動へ接続する | 「ネット受注では冷蔵配送・梱包などの追加費用を注文別採算に含める。 観光客等に味を体験してもらう接点と、その後のネット購入への案内を分けて考える。」を、設問に対応する与件根拠から導く | 公的資料の一般論を答案へ写さず、2013年度のB社固有の事実を主根拠にする |
類題は、2021年度事例II第2問 です。
共通点 は、デジタル接点を次の購買・来店へつなぐ点です。
相違点 は、本問が「ネット受注では冷蔵配送・梱包などの追加費用を注文別採算に含める。 観光客等に味を体験してもらう接点と、その後のネット購入への案内を分けて考える。」を扱うのに対し、類題はオンラインと実店舗の連携を中心に問う点です。
出典:中小企業基盤整備機構 J-Net21「ネット通販で消費者と直接つながる」(ECの特徴ある品揃えと、商品管理・梱包・発送等のバックヤードを整える実務視点) / 中小企業基盤整備機構 J-Net21経営ハンドブック「小売業の生産性向上」(実店舗の体験とEC・顧客データを結び、双方向接点と提案精度を高める小売DX)
公的資料と類題は理解を補助するものであり、当該年度の公式解答や採点基準ではありません。

