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平成 30 年度(2018 年度)事例 Ⅲ
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# 平成 30 年度(2018 年度)事例 Ⅲ
## 与件文
【C 社の概要】
C 社は、1974 年の創業以来、大手電気・電子部品メーカー数社を顧客(以下「顧客企業」という)に、電気・電子部品のプラスチック射出成形加工を営む中小企業である。従業員数 60 名、年商約 9 億円、会社組織は総務部、製造部で構成されている。プラスチック射出成形加工(以下「成形加工」という)とは、プラスチックの材料を加熱溶融し、金型内に加圧注入して、固化させて成形を行う加工方法である。C 社では創業当初、顧客企業から金型の支給を受けて、成形加工を行っていた。
C 社は、住工混在地域に立地していたが、1980 年、C 社同様の立地環境にあった他の中小企業とともに高度化資金を活用して工業団地に移転した。この工業団地には、現在、金属プレス加工、プラスチック加工、コネクター加工、プリント基板製作などの電気・電子部品に関連する中小企業が多く立地している。
C 社のプラスチック射出成形加工製品(以下「成形加工品」という)は、顧客企業で電気・電子部品に組み立てられ、その後、家電メーカーに納品されて家電製品の一部になる。主に量産する成形加工品を受注していたが、1990 年代後半から顧客企業の生産工場の海外移転に伴い量産品の国内生産は減少し、主要顧客企業からの受注量の減少が続いた。
こうした顧客企業の動向に対応した方策として、C 社では金型設計と金型製作部門を新設し、製品図面によって注文を受け、金型の設計・製作から成形加工まで対応できる体制を社内に構築した。また、プラスチック成形や金型製作にかかる技能士などの資格取得者を養成し、さらに OJT によってスキルアップを図るなど加工技術力の強化を推進してきた。このように金型設計・製作部門を持ち、技術力を強化したことによって、材料歩留り向上や成形速度の改善など、顧客企業の成形加工品のコスト低減のノウハウを蓄積することができた。
C 社が立地する工業団地の中小企業も大手電気・電子部品メーカーを顧客としていたため、C 社同様工業団地に移転後、顧客企業の工場の海外移転に伴い経営難に遭遇した企業が多い。そこで工業団地組合が中心となり、技術交流会の定期開催、共同受注や共同開発の実施などお互いに助け合い、経営難を乗り越えてきた。C 社は、この工業団地組合活動のリーダー的存在であった。
近年、国内需要分の家電製品の生産が国内に戻る傾向があり、以前の国内生産品が戻りはじめた。それによって、C 社ではどうにか安定した受注量を確保できる状態になったが、顧客企業からの 1 回の発注量が以前よりも少なく、受注量全体としては以前と同じレベルまでには戻っていない。
最近 C 社は、成形加工の際に金属部品などを組み込んでしまう成形技術(インサート成形)を習得し、古くから取引のある顧客企業の 1 社からの受注に成功している。それまで他社の金属加工品と C 社の成形加工品、そして顧客企業での両部品の組立という 3 社で分担していた工程が、C 社の高度な成形技術によって金属加工品を C 社の成形加工で組み込んで納品するため、顧客企業の工程数の短縮や納期の短縮、そしてコスト削減も図られることになる。
【生産概要】
製造部は、生産管理課、金型製作課、成形加工課、品質管理課で構成されている。生産管理課は顧客企業との窓口になり生産計画の立案、資材購買管理、製品在庫管理を、金型製作課は金型設計・製作を、成形加工課は成形加工を、品質管理課は製品検査および品質保証をそれぞれ担当している。
主要な顧客企業の成形加工品は、繰り返し発注され、毎日指定の数量を納品する。C 社の受注量の半数を占める顧客企業 X 社からの発注については、毎週末の金曜日に翌週の月曜日から金曜日の確定納品計画が指示される。C 社の生産管理課では X 社の確定納品計画に基づき、それにその他の顧客企業の受注分を加え、毎週金曜日に翌週の生産計画を確定する。日々の各製品の成形加工は、各設備の能力、稼働状況を考慮して原則週 1 回計画される。また、生産ロットサイズは長時間を要するプラスチック射出成形機(以下「成形機」という)の段取り時間を考慮して決定される。生産効率を上げるために生産ロットサイズは受注量よりも大きく計画され、製品在庫が過大である。C 社の主要製品で、最も生産数量が多い X 社製品 A の今年 7 月 2 日(月)から 7 月 31 日(火)までの在庫数量推移を図 1 に示す。製品 A は、毎日 600 個前後の納品指定数であり、C 社の生産ロットサイズは約 3,000 個で週 1 回の生産を行っている。他の製品は、毎日の指定納品数量が少なく、変動することもあるため、製品 A 以上に在庫管理に苦慮している。
図 1 製品 A の在庫数量推移(2018 年 7 月)
| 日付(7 月) | 在庫数量(個) |
|-------------|-----------------------|
| 2 | 2,500 |
| 3 | 2,000 |
| 4 | 1,500 から 4,300 |
| 5 | 3,600 |
| 6 | 3,000 |
| 9 | 2,500 |
| 10 | 2,000 から 5,200 |
| 11 | 4,700 |
| 12 | 4,000 |
| 13 | 3,500 |
| 16 | 3,000 |
| 17 | 2,300 |
| 18 | 1,600 |
| 19 | 1,000 から 4,000 |
| 20 | 3,500 |
| 23 | 3,000 |
| 24 | 2,400 |
| 25 | 1,900 から 5,000 |
| 26 | 4,500 |
| 27 | 4,000 |
| 30 | 3,300 |
| 31 | 2,600 |
注:4,10,19,25 日に在庫が補充されている。
【稼働日(7 月の日付)】
成形加工課の作業は、作業者 1 人が 2 台の成形機を担当し、段取り作業、成形機のメンテナンスなどを担当している。また全ての成形機は、作業者が金型をセットし材料供給してスタートを指示すれば、製品の取り出しも含め自動運転し、指示した成形加工を終了すると自動停止状態となる。
図 2 で示す「成形機 2 台持ちのマン・マシン・チャート(現状)」は、製品 A の成形加工を担当している 1 人の作業者の作業内容である。
成形機の段取り時間が長時間となっている主な原因は、金型、使用材料などを各置き場で探し、移動し、準備する作業に長時間要していることにある。図 2 で示す「成形機 1 の段取り作業内容の詳細」は、製品 A の成形加工作業者が、昼休み直後に行った製品 B のための段取り作業の内容である。金型は顧客からの支給品もまだあり、C 社内で統一した識別コードがなく、また置き場も混乱していることから、成形加工課の中でもベテラン作業者しか探すことができない金型まである。また使用材料は、仕入先から材料倉庫に納品されるが、その都度納品位置が変わり探すことになる。
顧客企業からは、短納期化、小ロット化、多品種少量化がますます要望される状況にあり、ジャストインタイムな生産に移行するため、C 社では段取り作業時間の短縮などの改善によってそれに対応することを会社方針としている。その対策の一つとして、現在、生産管理のコンピュータ化を進めようとしているが、生産現場で効率的に運用するためには、成形加工課の作業者が効率よく金型、材料などを使用できるようにする必要があり、そのためにデータベース化などの社内準備を検討中である。
図 2 成形加工作業者の一日の作業内容
成形機 1 の段取り作業内容の詳細
| 時間 | 作業内容 |
| ----- | --------------------------------- |
| 13:00 | 休憩 |
| 13:02 | 製品 A の金型取外し |
| 13:04 | 製品 A の金型を金型置き場へ移動 |
| 13:06 | |
| 13:08 | |
| 13:12 | 製品 B の金型を金型置き場から移動 |
| 13:14 | |
| 13:16 | |
| 13:18 | |
| 13:20 | 製品 B の金型取付 |
| 13:22 | 製品 B の材料を材料置き場から移動 |
| 13:24 | |
| 13:26 | |
| 13:28 | |
| 13:30 | 材料段替 |
| 13:32 | |
| 13:34 | |
| 13:36 | 調整・トライ |
| 13:38 | |
| 13:40 | 成形後 2 段取り作業 |
成形機 2 台持ちのマン・マシン・チャート(現状)
| 時間 | 作業者 | 成形機 1 | 成形機 2 |
| ----- | ------------------- | --------------- | --------------- |
| 8:30 | 段取り準備 | 待ち | 待ち |
| 9:00 | 成形機 1 段取り作業 | 段取り作業 | 待ち |
| 9:30 | 成形機 2 段取り作業 | 待ち | 段取り作業 |
| 10:00 | 待ち | 待ち | 待ち |
| 10:30 | 休憩 | | |
| 11:00 | 待ち | | |
| 11:30 | 製品 A 成形加工 | 製品 A 成形加工 | 製品 C 成形加工 |
| 12:00 | 昼休み | | |
| 12:30 | | 待ち | 待ち |
| 13:00 | 成形機 1 段取り作業 | 段取り作業 | 待ち |
| 13:30 | 成形機 1 段取り作業 | 段取り作業 | 段取り作業 |
| 14:00 | 待ち | 待ち | 待ち |
| 14:30 | 休憩 | | |
| 15:00 | 成形機 1 段取り作業 | 製品 B 成形加工 | 製品 D 成形加工 |
| 15:30 | 成形機 1 段取り作業 | 製品 B 成形加工 | 製品 D 成形加工 |
| 16:00 | 成形機 2 清掃作業 | 清掃作業 | 清掃作業 |
| 16:30 | | 待ち | 清掃作業 |
| 17:00 | | | 清掃作業 |
## 設問文
### 第 1 問(配点 20 点)
顧客企業の生産工場の海外移転などの経営環境にあっても、C 社の業績は維持されてきた。その理由を 80 字以内で述べよ。
### 第 2 問(配点 20 点)
C 社の成形加工課の成形加工にかかわる作業内容(図 2)を分析し、作業方法に関する問題点とその改善策を 120 字以内で述べよ。
### 第 3 問(配点 20 点)
C 社の生産計画策定方法と製品在庫数量の推移(図 1)を分析して、C 社の生産計画上の問題点とその改善策を 120 字以内で述べよ。
### 第 4 問(配点 20 点)
C 社が検討している生産管理のコンピュータ化を進めるために、事前に整備しておくべき内容を 120 字以内で述べよ。
### 第 5 問(配点 20 点)
わが国中小製造業の経営が厳しさを増す中で、C 社が立地環境や経営資源を生かして付加価値を高めるための今後の戦略について、中小企業診断士として 120 字以内で助言せよ。
## 出題の趣旨
### 第 1 問(配点 20 点)
C 社のこれまでの事業や立地環境の推移を把握し、顧客生産工場の海外移転などの経営環境にあっても業績が維持されてきた理由を説明する能力を問う問題である。
### 第 2 問(配点 20 点)
C 社成形加工作業者の一日の作業内容を分析し、作業方法に関する問題点を把握し、その問題を解決する能力を問う問題である。
### 第 3 問(配点 20 点)
C 社の生産計画策定方法と製品在庫量の推移を分析し、生産計画上の問題点を把握し、その問題を解決する能力を問う問題である。
### 第 4 問(配点 20 点)
C 社の生産職場の状況を把握し、生産管理のコンピュータ化を進めるために必要な事前整備内容について、助言する能力を問う問題である。
### 第 5 問(配点 20 点)
C 社の経営環境と事業内容の現状を把握し、立地環境や経営資源を生かして付加価値を高めるための今後の戦略について、助言する能力を問う問題である。
# 平成 30 年度(2018 年度)事例 Ⅲ 解答解説
## 第 1 問(配点 20 点)
### 設問文
顧客企業の生産工場の海外移転などの経営環境にあっても、C 社の業績は維持されてきた。その理由を 80 字以内で述べよ。
### 回答例(78 字)
**金型設計・製作から成形まで一貫対応し、技能者育成で技術力を高め、顧客の歩留り向上とコスト低減に貢献した。さらに工業団地で継続的に共同受注・開発を進めたため。**
### 解説
#### この問題の着眼点
**海外移転によって国内受注が減る中でも、業績を維持できた理由を80字で述べる問題** です。C社が社内の能力をどう高め、団地内の企業とどう助け合い、顧客にどんな価値を提供したかをつなげます。
#### 受け身の成形加工から、顧客の改善を担う企業へ変わった
##### 与件文のどこを見るか
- 第3段落: **顧客企業の生産工場の海外移転**、 **主要顧客企業からの受注量の減少が続いた** とあります。以前の量産品を待つだけでは、仕事を維持しにくい環境です。
- 第4段落: **金型の設計・製作から成形加工まで対応できる体制**、 **技能士などの資格取得者を養成**、 **OJT によってスキルアップ**、 **材料歩留り向上や成形速度の改善**、 **顧客企業の成形加工品のコスト低減のノウハウを蓄積** とあります。体制と人を強化した結果が、顧客のコスト改善までつながっています。
- 第5段落: **技術交流会の定期開催**、 **共同受注や共同開発**、 **工業団地組合活動のリーダー的存在** とあります。単独で技術を磨くだけでなく、近隣企業との継続的な協力を進めています。
##### 金型から引き受けることで、改善できる範囲を広げた
創業時のC社は、顧客から支給された金型を使って成形加工をする企業でした。それに対して、金型設計・製作部門を新設した後は、製品図面を受け取り、どのような金型でどう成形するかまで社内で考えられます。
この **金型設計・製作から成形までの一貫対応** が重要です。金型を作る側と成形する側で加工条件をすり合わせれば、成形時に生じる問題を金型へ戻して改善しやすくなります。単に部門を増やしたのではなく、顧客の製品をより効率よく作るための対応範囲を広げたと読みます。
##### 体制を動かす技能が、顧客のコスト低減を支えた
第4段落の **「また」** は、部門新設に加えて人材も強化したことを示します。 **「さらに」** は、資格取得者の養成にOJTによる技能向上を加える言葉です。資格の取得だけで終わらず、現場で使える技能へ育てています。
その積み重ねが、 **材料歩留り向上や成形速度の改善** に結びついています。同じ材料から良品を多く作れたり、加工にかかる時間を短くできたりすれば、顧客が購入する成形加工品のコストを下げられます。
したがって、業績維持の理由は「技術力が高い」で止めず、 **技能者育成で技術力を高め、顧客のコスト低減に貢献した** と結びます。環境が厳しくても、顧客にとって任せる価値のある企業へ変わったことが中心です。
##### 団地内の連携が、技術と受注を補強した
第5段落の **「そこで」** は、同じように経営難に直面した企業が、協力して乗り越える行動へ進んだことを示します。技術交流会は互いの加工能力を知る場になり、共同受注・共同開発はその能力を仕事へ結ぶ取り組みです。
**工業団地での共同受注・共同開発** は、自社だけで扱える仕事の範囲を補う要因になります。C社はその活動のリーダーであり、ただ工業団地に入居していたのではなく、企業間の関係を活かしてきた点に意味があります。
第5問でも同じ資源を使いますが、ここではこれまでの業績を支えた理由として整理します。今後の顧客開拓策を詳しく書くより、社内の一貫対応・技能強化と、社外の連携を両方残しましょう。
#### 社内の能力と外部連携を80字で答案化する
答案の骨格は、 **一貫対応+技能育成→顧客のコスト低減/団地内の共同受注・開発→業績維持** です。一貫対応には金型設計・製作から成形までの範囲、顧客価値には歩留り向上、外部連携には共同受注・開発を肉付けします。
80字では、社内の取り組みとその効果を一続きにし、団地内連携を加えます。**何をしたから、顧客に選ばれる力が保たれたのか** が伝わるように、理由を述べる「〜ため」で結びます。
---
#### 公的資料から持ち帰る知識と類題
J-Net21「製造現場の生産性向上」は、設備・研究開発や情報技術への取り組みを生産性へ結ぶ参考です。本問では新しい投資を提案するのではなく、C社が整えてきた一貫体制と技能が、顧客のコスト低減へ役立った経緯を読み取ります。
類題は、**2025年度事例III第1問**、**2024年度事例III第1問**、**2023年度事例III第1問**です。**共通点**は与件から具体的な内部能力を見つける点。**相違点**は、これらが強み等を整理するのに対し、本問は海外移転という環境変化への対応と業績維持まで説明する点です。
> 出典:[中小企業基盤整備機構 J-Net21経営ハンドブック「製造現場の生産性向上」](https://j-net21.smrj.go.jp/solution/handbook/productivity/factory.html)(事業領域と強みを踏まえ、設備、IT、生産管理システム、CAD/CAM等で製造現場の生産性を高める方法)
> 公的資料と類題は理解を補助するものであり、当該年度の公式解答や採点基準ではありません。
## 第 2 問(配点 20 点)
### 設問文
C 社の成形加工課の成形加工にかかわる作業内容(図 2)を分析し、作業方法に関する問題点とその改善策を 120 字以内で述べよ。
### 回答例(115 字)
**問題は金型・材料の探索と運搬で段取りが長く、自動運転中に人の手待ちがある点。置場と識別コードを統一し、運転中に次の金型・材料を準備して外段取り化する。二台の加工と切替えの順序を組み直して手順を標準化し、人の待ちと機械停止を減らす。**
### 解説
#### この問題の着眼点
**[図2](#case-paragraph-14.5)の作業内容から、作業方法の問題点と改善策を120字で述べる問題** です。作業者と成形機の動きを並べ、長い段取りの中から短縮できる作業と、前もって済ませられる作業を見つけます。
#### 探してから段取りを始める仕事を、準備して切り替える仕事へ変える
##### 与件文のどこを見るか
- 第10段落: **作業者 1 人が 2 台の成形機を担当**、 **製品の取り出しも含め自動運転** とあります。成形中に作業者が加工を続ける方式ではありません。人と機械の時間を分けて読みます。
- 第12段落: **各置き場で探し、移動し、準備する作業**、 **統一した識別コードがなく**、 **ベテラン作業者しか探すことができない金型**、 **その都度納品位置が変わり探す** とあります。金型や材料を使う前の探索・運搬が、段取りを長くしている直接の原因です。
- 第13段落: **段取り作業時間の短縮** とあります。顧客の小ロット・短納期要求へ応えるための会社方針とも一致します。
##### 図2は、人が待つ時間と機械が待つ時間を対応させる
[図2](#case-paragraph-14.5)の中央は作業者、右側は成形機1・2の時間の使い方です。両機が自動で加工している間、作業者には「待ち」があります。一方、朝や昼休み後に一方の機械を段取りしている間、もう一方は段取りを待っています。
ここから、 **自動運転中の待ち時間を、次の段取りの準備へ使えないか** と考えます。機械の加工速度を上げるより先に、人の作業を組み替えて機械の停止時間を減らす余地があるわけです。
左側の詳細を見ると、13時から13時40分の成形機1の段取りには、金型の取外し・取付けに加えて、置き場との往復や材料の移動が含まれています。40分全体を一つの作業として扱わず、**止めないとできない作業と、止める前に準備できる作業** に分けます。
##### 誰でも探さずに取り出せる状態を作る
金型の置き場が混乱し、識別コードも統一されていなければ、経験のある人しか必要な物を見つけられません。材料も納品のたびに場所が変わるため、毎回探すことになります。
まず **金型・材料の保管場所固定と識別コード統一** を行い、現物と置き場の表示を合わせます。5Sのうち、ここで効くのは不要物を整理し、必要な物を決めた場所へ戻す整頓です。清掃だけを挙げるより、探索をなくす具体策になります。
同じ金型を誰でも同じ名称・番号で取り出せるようになれば、ベテランを待つ負担も減ります。この現物の整理は、第4問の情報化で登録する識別・所在情報の土台にもなります。
##### 準備を前へ移し、二台の切替え手順をそろえる
次に、金型や材料を安全な準備場所へそろえる作業を、現在の製品を加工している間へ移します。これは **外段取り化** です。機械停止後に探し始めるのではなく、必要な物を準備してから切替えに入ります。
金型の取外し・取付けなど停止が必要な作業は残し、その手順も標準化します。二台の加工終了時刻と必要な段取りを見て、片方への対応中にもう片方が長く待たない順序を検討します。安全確認や必要な監視を維持し、休憩を削ることで時間を作る提案にはしません。
**探索・移動の削減+段取り手順の標準化** によって、一回の切替えを短く、誰でも安定して行えるようにします。第3問の多回生産を可能にするには、切替え回数が増えても負担を抑えられることが重要です。
#### 作業上の原因と改善策を120字で答案化する
答案の骨格は、探索・運搬による段取り長期化と自動運転中の手待ちを挙げ、それぞれ定位置・識別統一と外段取り化へ対応させる形です。自動運転中に次の金型・材料を準備し、二台の加工終了と切替えの順序を組み直すことで、人の待ちと機械の停止を減らします。5Sや標準化という用語だけで終えず、準備をいつ行うかを答案に残します。
---
#### 公的資料から持ち帰る知識と類題
J-Net21「業務プロセスの見直しによる生産性向上」は、作業を見える化して待ち・移動を減らす考え方の参考です。本問では図2を使って、人の待ち時間と成形機の停止時間を対応させ、探索・運搬・準備のどこを変えるかを考えます。
類題は、**2025年度事例III第2問**、**2024年度事例III第2問**、**2017年度事例III第2問**です。**共通点**は作業の標準化や改善で生産性を高める点。**相違点**は、本問では二台持ちの時間関係と金型・材料の探索を直接分析し、段取り時間を短くする点です。
> 出典:[中小企業基盤整備機構 J-Net21経営ハンドブック「業務プロセスの見直しによる生産性向上」](https://j-net21.smrj.go.jp/solution/handbook/productivity/process.html)(作業工程を見える化し、待ち・移動等のムダを除き、人材を流動化してPDCAで改善する方法)
> 公的資料と類題は理解を補助するものであり、当該年度の公式解答や採点基準ではありません。
## 第 3 問(配点 20 点)
### 設問文
C 社の生産計画策定方法と製品在庫数量の推移(図 1)を分析して、C 社の生産計画上の問題点とその改善策を 120 字以内で述べよ。
### 回答例(113 字)
**段取りが長く受注量より大きいロットで週1回生産し、過剰在庫を抱える点が問題である。段取りを短縮し、納品予定と実在庫から必要量を算定して小ロット・多回生産に改め、在庫と受注変動を日々確認して生産量・日程を更新し余剰と欠品を防ぐ。**
### 解説
#### この問題の着眼点
**生産計画の決め方と図1の在庫推移を結び、問題点と改善策を120字で述べる問題** です。毎日納品する量に対して、作る量と頻度がどう決まっているかを比較します。
#### まとめて作る効率を優先し、在庫を抱えている
##### 与件文のどこを見るか
- 第9段落: **翌週の月曜日から金曜日の確定納品計画**、 **原則週 1 回計画される**、 **生産ロットサイズは受注量よりも大きく計画され**、 **毎日 600 個前後**、 **約 3,000 個で週 1 回の生産** とあります。納品情報はありますが、毎日の必要量より段取り効率を重視して大きくまとめています。
- 第12段落: **準備する作業に長時間要している** とあります。ロットを大きくした背景には、短縮できる段取りの負担があります。
- 第13段落: **短納期化、小ロット化、多品種少量化** とあります。顧客の要求は、従来のまとめ生産と反対の方向へ強まっています。
##### 図1の山の高さと、補充前に残る在庫を見る
製品Aは毎日600個前後を納品するのに対し、一回の生産量は約3,000個です。[図1](#case-paragraph-9.5)では、納品によって在庫が減った後、生産によってまとまった数量が加わる形を繰り返しています。
着目するのは、 **在庫が残る中で、大きなロットを補充している** ことです。山の部分だけでなく、生産直前の低い部分にも在庫が残っています。次に必要な納品量と手元在庫を合わせて考えれば、より小さい補充へ見直す余地があります。
在庫は日々減るため「常に増え続けている」とは書きません。また、図から精密な平均在庫を計算することが主題でもありません。**大きく作って在庫を持ち、そこから毎日出荷する計画** を、本文の週1回・大ロットという決め方へつなげます。
##### 確定納品計画があっても、作る単位が合っていない
X社は金曜日に翌週の確定納品計画を示し、C社もそれを受けて翌週計画を作っています。したがって「納品情報がない」「生産計画がない」という診断ではありません。
問題は、 **段取り時間を優先した大ロット・週1回生産** です。一度に長く成形機を動かせば切替え回数は少なく済みますが、早く作った分を在庫として抱えます。日々の納品量が少なく変動もある他製品では、必要な品種と作ってある品種のずれも生じやすくなります。
ここで生産効率を機械一台の稼働だけで判断せず、**納品に必要な製品を、必要な時に供給できるか** まで広げて考えます。過大在庫を減らしながら顧客の変動へ対応することが、計画の見直しの目的です。
##### 段取り短縮を土台に、小さく何度も作る
第2問の改善によって切替えを短くすれば、同じ期間に生産する回数を増やしやすくなります。そのうえで、 **納品計画と手元在庫に連動した小ロット・多回生産** へ変えます。
例えば、次の補充までに納める量を確かめ、現在庫を差し引いて生産量を決めます。製品Aも週の必要量を一度に作るだけでなく、納品日に近づけて分けて作る方向です。回数や数量は他製品も含めた設備能力・段取り時間で決め、無条件に毎日600個へ固定するわけではありません。在庫と受注変動を日々確認し、必要量を再計算して生産量・日程を更新します。
平準化は、需要を無視して毎日同じ量を作ることではなく、納品を満たす範囲で品種・数量の偏りをならす考え方です。**段取り負担を減らしてから、納品に合わせて生産の山を小さくする** という順に考えると、現場改善と計画改善がつながります。
#### 大ロットの原因と見直し方を120字で答案化する
答案の骨格は、 **長い段取りを理由に週1回・大ロットで生産し過剰在庫→段取り短縮と、納品予定・実在庫に基づく必要量算定→小ロット・多回生産と日々の計画更新** です。多回生産だけで在庫が減るとせず、必要量を決め、受注・在庫の変化に合わせて作り過ぎと欠品を防ぐ運用を示します。
段取り短縮だけでは生産計画が変わったことになりません。**作業を改善したうえで、何個をどの頻度で作るように変えるか** まで残すと、第2問との違いが明確になります。
---
#### 公的資料から持ち帰る知識と類題
J-Net21の多品種少量生産に関するQ&Aは、受注頻度・数量に応じて生産方法を選ぶ参考です。本問では、繰り返し納品する製品Aと数量が少なく変動もある他製品を区別し、段取り負担と在庫の両方を見てロットを設計します。
類題は、**2024年度事例III第4問**、**2023年度事例III第3問**、**2016年度事例III第2問**です。**共通点**は、原価・在庫・生産管理を収益につなげる点。**相違点**は、2024年度が価格交渉前の原価把握、2023年度が食材管理、2016年度が生産管理面からの収益改善を問うのに対し、本問は図1から生産ロットと頻度を具体的に見直す点です。
> 出典:[中小企業基盤整備機構 J-Net21「多品種少量生産における効率的な生産方法を教えてください。」](https://j-net21.smrj.go.jp/solution/qa/production/Q0913.html)(受注頻度とロットサイズを分析し、段取り効率と在庫保有を組み合わせて生産方式を決める方法)
> 公的資料と類題は理解を補助するものであり、当該年度の公式解答や採点基準ではありません。
## 第 4 問(配点 20 点)
### 設問文
C 社が検討している生産管理のコンピュータ化を進めるために、事前に整備しておくべき内容を 120 字以内で述べよ。
### 回答例(117 字)
**金型・材料の識別コードを統一し、保管場所のルールを定め、在庫・所在情報、段取り手順・標準時間をデータベース化する。入力責任者、入力時点、更新・点検ルールを定め、生産現場で正確な情報を共有し、検索・準備を効率化する運用手順を標準化する。**
### 解説
#### この問題の着眼点
**生産管理のコンピュータ化に先立ち、整備する内容を120字で述べる問題** です。現物を特定できる状態を作り、その情報を登録・更新して、誰でも現場で使えるようにする流れで考えます。
#### 探せない現場を、そのままコンピュータへ移さない
##### 与件文のどこを見るか
- 第12段落: **統一した識別コードがなく**、 **置き場も混乱**、 **その都度納品位置が変わり探す** とあります。対象の呼び方と所在が定まっていないため、何をどこから持ってくるかが分かりにくい状態です。
- 第14段落: **成形加工課の作業者が効率よく金型、材料などを使用できるようにする必要**、 **データベース化などの社内準備** とあります。導入後に現場で使えることを目的として、事前に整える内容が問われています。
##### 現物と情報を、同じ識別コードで結ぶ
ベテランしか見つけられない金型がある状態では、名称だけを入力しても他の人が現物へたどり着けません。まず **金型・材料の識別コード統一と保管場所のルール化** を行います。
現物の表示と登録情報のコードを合わせ、保管場所にも棚・区画などの識別を付けます。すると「この製品に使う金型はどれか」「その金型はどこにあるか」を、経験に頼らず調べられるようになります。
第2問の5Sは探す作業自体を減らす改善ですが、ここではその状態をデータへ対応させます。**実際の置き場と画面上の所在が一致していること** が、情報化を役立てる前提です。
##### 何があり、どう使うかを、ひとまとまりの情報にする
次に、 **在庫・所在情報と段取り手順・標準時間のデータベース化** を進めます。金型や材料の名前を一覧にするだけでなく、作業者が準備や切替えをする時に必要な情報をそろえます。
| 整備する情報 | 現場での使い道 |
|---|---|
| 金型・材料の識別コード、対応する製品 | 必要な物を取り違えずに特定する |
| 保管場所、在庫数量、使用・返却の状況 | 探索や不足の確認を減らす |
| 段取り手順、標準時間 | 同じ手順で準備し、日程を組む根拠にする |
標準時間も、探索で長くなっている現状を無条件に固定するのでなく、改善した手順に合わせて設定・見直しします。物を見つける情報と作業の進め方をそろえることで、現場の準備を助け、生産計画にも使える基礎ができます。
##### 登録した後も、現場の変化に合わせて更新する
材料を使ったのに在庫を減らさず、金型を移したのに所在を変えなければ、画面はすぐに現物とずれます。その状態では結局、作業者が現場を探し回ることになります。
そこで **入力責任者・入力時点・更新と点検のルール** を決めます。例えば、材料の受入れ・払出しや金型の使用・返却の際に担当者が更新し、現物と情報の照合も行います。どの職務が担当するかは社内で決めますが、誰かが後で入力するという曖昧な運用にはしません。
作業者には検索と更新の手順を説明し、小さな範囲で運用して、現場で使えるかを確かめます。コンピュータを入れる効果は、**情報を集めたことではなく、正しい情報で準備と判断ができること** にあります。
#### 現物・データ・運用を120字で答案化する
答案の骨格は、 **識別・保管場所の統一→在庫・所在・作業標準のデータ化→責任と更新ルールの明確化→現場で情報共有** です。データ化には金型・材料と段取り、運用には誰がいつ入力・点検するかを肉付けします。
製品名やシステム名を挙げるより、**導入前に整える対象と、導入後も情報を正しく保つ仕組み** を残します。第2問の作業改善を土台に、第3問の計画改善にも使える情報へつなぐと、一連の改革として理解できます。
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#### 公的資料から持ち帰る知識と類題
J-Net21「DXを進める」は、経営者・担当者の役割と人材育成、小さく取り組みを続ける考え方の参考です。本問の直接の課題は導入前の現物・情報・運用の整備です。作業者が検索・更新できる状態を作り、使いながら改善する方向へ結びます。
類題は、**2022年度事例III第4問**、**2020年度事例III第3問**、**2015年度事例III第3問**です。**共通点**はITを業務改善の手段として使う点。**相違点**は、2022年度が情報と推進体制、2020・2015年度が納期管理への活用を問うのに対し、本問は金型・材料を効率よく使うための事前整備を中心にする点です。
> 出典:[中小企業基盤整備機構 J-Net21経営ハンドブック「DXを進める」](https://j-net21.smrj.go.jp/solution/handbook/productivity/dx.html)(ITを目的化せず、データとデジタル技術で業務・組織・プロセスを小さく継続的に変革する考え方)
> 公的資料と類題は理解を補助するものであり、当該年度の公式解答や採点基準ではありません。
## 第 5 問(配点 20 点)
### 設問文
わが国中小製造業の経営が厳しさを増す中で、C 社が立地環境や経営資源を生かして付加価値を高めるための今後の戦略について、中小企業診断士として 120 字以内で助言せよ。
### 回答例(119 字)
**工業団地組合を主導して技術交流を活性化し、共同受注・共同開発を強化する。金型設計・製作からインサート成形まで一貫対応し、顧客の工程数・納期の短縮とコスト削減に貢献する。提案型受注で新規顧客を開拓し、差別化・高付加価値化・収益性向上を図る。**
### 解説
#### この問題の着眼点
**立地環境と経営資源を活かし、付加価値を高める今後の戦略を120字で助言する問題** です。団地内企業との連携と自社の技術を組み合わせ、顧客の工程や納期・コストを改善する仕事へ広げます。
#### 加工品を納めるだけでなく、顧客の工程を減らす価値を売る
##### 与件文のどこを見るか
- 第2段落: **電気・電子部品に関連する中小企業が多く立地** とあります。周辺には金属加工など、C社と異なる専門能力を持つ企業が集まっています。
- 第4段落: **金型の設計・製作から成形加工まで対応できる体制**、 **顧客企業の成形加工品のコスト低減のノウハウ** とあります。顧客の図面から加工方法を考え、改善するための社内資源です。
- 第5段落: **技術交流会の定期開催**、 **共同受注や共同開発**、 **リーダー的存在** とあります。企業間で協力する活動と、それを動かすC社の立場があります。
- 第7段落: **インサート成形**、 **顧客企業の工程数の短縮や納期の短縮**、 **コスト削減** とあります。自社の加工技術が、顧客側の仕事を減らす効果として具体的に示されています。
##### 団地内の専門能力を、一社では出せない提案へ組み合わせる
立地環境の価値は、同じ場所に企業が多いことだけではありません。金属加工やプラスチック加工など、異なる工程を担う企業が近くにおり、技術交流・共同受注・共同開発を続けてきた関係があります。
C社はそのリーダーとして、互いにどんな加工ができるかを共有し、顧客の要求に合う役割分担を作ることができます。 **工業団地組合を通じた技術交流と共同受注・共同開発の強化** を、自社の足りない能力を補い、提案する仕事の範囲を広げる手段として位置づけます。
例えば、金属部品の加工は得意な企業と協力し、C社は金型と成形の設計を受け持つ方向です。これは今後の連携の具体化であり、インサート成形の金属部品を現在すでに団地内企業が供給していると断定するわけではありません。
##### インサート成形の価値を、顧客側から説明する
従来は、他社が金属部品、C社が成形加工品を作り、顧客が両者を組み立てていました。インサート成形では、C社が成形時に金属部品を組み込んで納めるため、顧客の組立工程を減らせます。
つまり、売り込む価値は高度な技術の名称ではなく、 **顧客の工程数・納期の短縮とコスト削減** です。金型から一貫して考えられるC社なら、どの形状・工程を変えると効果が出るかを提案しやすくなります。
| 活かす資源 | 提案へつなげる内容 |
|---|---|
| 団地内の異なる加工能力と連携関係 | 得意工程を組み合わせた共同受注・共同開発 |
| 金型設計・製作から成形までの一貫体制 | 顧客図面に対する加工方法・コスト改善の提案 |
| インサート成形の受注実績 | 組立工程を省き、納期・コストを改善する提案 |
社内の効率を上げる第2〜4問に対して、本問はその能力を**顧客にとっての価値へ変える** 問いです。顧客側の改善まで書くことで、安い加工単価だけで競う方向との違いが伝わります。
##### 実績を他の顧客にも示し、提案型の受注を増やす
インサート成形は古くからの顧客一社で受注できています。この実績をもとに、同様に部品組立や納期・コストの課題を持つ企業を探し、金型からの一貫対応と合わせて提案する方向が考えられます。
**技術と連携を活かした提案型受注で、新規顧客を開拓する** 戦略です。顧客の仕様や必要数量を確認し、共同で試作・評価を進め、継続的な仕事へ結びます。何でも新しく始めるのではなく、既存の技術が役立つ顧客へ展開するため、実行可能性のある成長方向になります。
その提案を継続して受けるには、小ロット・短納期にも応える必要があります。第2問の段取り、第3問の計画、第4問の情報整備は、顧客へ約束した価値を安定して提供するための基盤です。
#### 連携・技術・顧客価値を120字で答案化する
答案の骨格は、 **団地内連携+一貫対応・インサート成形→顧客の工程・納期・コスト改善→提案型受注と高付加価値化** です。連携には技術交流・共同受注・共同開発、成長には新規顧客開拓を肉付けします。
第1問では過去の業績維持の理由として使った能力を、ここでは今後の助言へ変えます。第1文で技術交流・共同受注・共同開発を通じた企業間連携、第2文で一貫対応による顧客の工程数・納期・コストの改善、第3文で提案型受注による新規開拓と収益向上を示します。文を分けても、 **何を活かし、顧客へ何を提供し、どのように収益を高めるか** の因果関係をつなげます。
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#### 公的資料から持ち帰る知識と類題
J-Net21「商品開発・市場開拓のための社内外の組織・体制づくり」は、取引先の声や異分野との接点を開発へ取り込む参考です。本問では工業団地の既存の連携関係を活かし、顧客の工程上の課題を共同の提案・開発へつなげます。
類題は、**2025年度事例III第4問**、**2024年度事例III第5問**、**2023年度事例III第5問**です。**共通点**は経営資源と生産体制を事業展開へつなげる点。**相違点**は、各類題が新事業に必要な社内対応や体制を問うのに対し、本問は団地内連携と既存の高度な成形技術から顧客価値と戦略を組み立てる点です。
> 出典:[中小企業基盤整備機構 J-Net21経営ハンドブック「商品開発・市場開拓のための社内外の組織・体制づくり」](https://j-net21.smrj.go.jp/solution/handbook/development/system.html)(3C・4P・SWOTで自社と市場を整理し、顧客の声や異分野との接点を社内外の体制へ落とす方法)
> 公的資料と類題は理解を補助するものであり、当該年度の公式解答や採点基準ではありません。
## AI への指示
あなたは、中小企業診断士二次試験の採点官です。二次試験は上位 18%しか合格できない難関試験です。そのため、上位 10%に入れるように厳しく添削してください。
**評価の基本方針**
- **模範解答は絶対的な正解ではなく、あくまで高得点答案の一例として扱います。**
- あなたの解答の評価は、第一に**与件文の記述と設問要求に忠実であるか**、第二に**中小企業診断士としての一貫した論理が展開できているか**を最優先の基準とします。
- 模範解答とは異なる切り口や着眼点であっても、それが与件文に根拠を持ち、論理的に妥当であれば、その**独自の価値を積極的に評価**してください。
- 模範解答は、比較対象として「こういう切り口・要素もある」という**視点を提供するもの**として活用し、あなたの解答との優劣を単純に比較するのではなく、多角的な分析のために使用してください。
上記の基本方針に基づき、以下の入力情報と評価基準に従って、**60 点の合格ラインを安定して超えることを目的とした現実的な視点**で私の解答を添削してください。**加点できそうなポイントと、失点を防ぐべきポイント**をバランス良く指摘してください。
評価は点数ではなく、下記の**ABCDEF 評価基準**に沿って行ってください。
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### ABCDEF 評価基準
- **A 評価 (完璧 / 80 点以上):** 設問要求を完全に満たし、複数の重要な根拠を的確に網羅している。論理構成が極めて明快で、非の打ちどころがないレベル。
- **B 評価 (高得点レベル / 70 点〜79 点):** 設問要求に的確に応え、重要な根拠を複数盛り込んでいる。論理構成が明快な、上位合格答案レベル。
- **C 評価 (合格レベル / 60 点〜69 点):** 設問の主要な要求を満たしており、大きな論理的破綻がない。安定して合格点をクリアできるレベル。
- **D 評価 (合格ボーダーライン / 55 点〜59 点):** 解答の方向性は合っているが、根拠の不足や論理の飛躍が散見される。合否が分かれるレベル。
- **E 評価 (要改善レベル / 50 点〜54 点):** 解答の方向性に部分的な誤りがあるか、根拠が著しく不足している。合格には改善が必要なレベル。
- **F 評価 (不合格レベル / 49 点以下):** 設問の意図の誤解や、与件文の無視など、根本的な改善が必要なレベル。
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### 入力情報
与件文、設問文、出題の趣旨、解説、あなたの回答を参照してください。
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### 出力項目
以下の形式で、詳細なフィードバックをお願いします。
冒頭で `ABCDEF 評価基準`の定義を説明します。
**1. 設問ごとの添削**
**模範解答(比較参考用)**
`回答例と解説`の回答例を出力してください。
**あなたの回答**
模範回答との比較用にあなたの回答を掲載してください。
- **評価:** この設問の評価を **A / B / C / D / E / F** で端的に示してください。
- **フィードバック:**
- **① 設問解釈と方向性:** 設問の意図を正しく捉えられているか。解答の方向性は適切か。模範解答とは違う切り口だが、与件文・設問要求に照らして有効か、といった視点で評価してください。
- **② 与件文の活用:** 解答の根拠として、与件文中のどの SWOT 情報を、どの程度効果的に使えているか。根拠の抽出漏れや解釈の間違いはないか。
- **③ 知識と論理構成:** 診断士としての経営知識を適切に応用できているか。「A だから B になる」という因果関係は明確で、論理に飛躍はないか。模範解答とは異なる論理展開でも、それが妥当であれば評価してください。
- **④ 具体性と表現:** 抽象論に終始せず、企業の状況に合わせた具体的な記述ができているか。冗長な表現や不適切な言葉遣いはないか。
- **改善提案:**どうすれば A・B 評価の解答に近づけるか、**「どの与件文のこの部分を使い、このように論理を展開すべきだった」**というように、具体的かつ実践的な改善案を提示してください。あなたの解答の優れた点を活かす形での改善案も歓迎します。
**2. 総評**
- **総合評価:** 全ての設問を考慮した最終評価を **A / B / C / D / E / F** で示してください。
- **全体を通しての強み:** 今後の学習でも活かすべき、あなたの解答の良い点を挙げてください。(模範解答にない独自の視点など)
- **全体を通しての課題:** 合格のために、最も優先的に改善すべき点を指摘してください。
- **合格に向けたアドバイス:** 今後の学習方針について、具体的なアドバイスをお願いします。
## あなたの回答
### 第 1 問(配点 20 点)
### 第 2 問(配点 20 点)
### 第 3 問(配点 20 点)
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